一般診療・その他の病気

風邪かぜ・インフルエンザ

病気・症状の概要

風邪とは、ウイルス感染によって上気道(鼻、咽頭、喉頭)に起こる急性炎症です。くしゃみ、鼻みず、鼻づまり、のどの痛み、せき、たん、声がれなどの上気道の症状を引き起こすほか、発熱、頭痛、関節痛、さらに下痢、腹痛などの消化器症状を伴うこともあります。

一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスにより引き起こされる急性のウイルス性疾患で、上気道の急性炎症のほか、急激な高熱や悪寒(おかん)、強い倦怠感、筋肉痛などの症状が3~4日継続するのが特徴です。インフルエンザは感染力が高く、また肺炎や脳症を発症するリスクもあることから通常の風邪とは区別して治療されます。

検査・治療方法

問診と触診、上気道の視診により炎症の程度を確認します。また、インフルエンザが疑われる場合には、鼻から長細い綿棒を入れて検体を採取し、迅速キットを用いてインフルエンザウイルスの有無を検査します。結果は10〜15分ほどで判明します。風邪・インフルエンザの治療は、抗ウイルス薬や解熱鎮痛剤、去痰剤などの服用といった薬物療法が中心です。

せき喘息ぜんそく、アトピー咳嗽がいそう

病気・症状の概要

風邪やアレルギー性鼻炎などをきっかけとして出る、アレルギー性の咳・呼吸苦です。(咳)喘息は長期的な治療をしないと将来的に気管が変性していき、薬が効きにくくなり、現代の日本でも65歳を過ぎると死因の一つになることがあります。また、小児の咳喘息はかなり稀ですので、こどもが咳喘息を疑われたときはほかの病気が隠れていることも多いです。

検査・治療方法

胸部レントゲン、呼吸機能検査、ツロブテロールテープが効くかどうか、などで判断します。小児は呼吸機能検査は難しく、また、(咳)喘息がなくてもツロブテロールが効きやすいので、小児は経過と胸部レントゲンで判断します。
治療は、アレルギーの内服薬やステロイドの吸入薬を使います。(咳)喘息では初めて診断された場合にはまず1~2年、その後安定しても発作後は3か月以上治療を継続することが推奨されます。ステロイドに抵抗のある方もいらっしゃいますが、喘息で死亡する人が激減したのはステロイド吸入薬の普及のおかげです。副作用が心配な場合は担当医にご確認ください。

睡眠時無呼吸すいみんじむこきゅう

病気・症状の概要

寝ている間に呼吸が浅くなったり、止まったりすることで熟睡できず、日中の居眠り、集中力低下、学力低下や長期的には高血圧、心不全が起こりやすくなる病気です。鼻づまりやのどが狭い、肥満、顎が小さいなどで起こる閉塞性と、脳のトラブルで起こる中枢性があります。

検査・治療方法

まずは簡易的な機械を貸し出させてもらいご自宅で検査をしてもらいます。幼児を中心に小児では、親御さんに睡眠の様子をビデオに撮ってもらい、それを拝見して判定します。さらに精密検査が必要な方は、専門施設に紹介し1泊入院での検査を行います。手術を視野に入れる場合は顎、鼻などのレントゲンを撮ります。

病状に合わせて内服薬、手術、経鼻CPAPなどを病状にあわせて、組み合わせて治療します。肥満があればダイエットも効果はありますが、効果が限定的なため補助的な治療になります。特に小児の場合、肥満は要因になる可能性はとても低く、ダイエットによって成長障害を起こす場合があるため、必ず医師の指示を仰ぐようにしてください。内服薬は鼻詰まりの改善によく利用されますが、中枢性の場合は精神科医の処方により脳の機能を改善していきます。マウスピースは成人でも使用することもありますが、小児ではマウスピースによって顎の成長のバランスを整えられるため大きな効果が見込めます。手術は、小児では扁桃・アデノイドの切除、大人では鼻づまりを良くする手術やのどを広げる手術、顎の骨のバランスを整える手術などがあります。

顎下腺炎がっかせんえん唾石症すいせきしょうなど)、耳下腺炎じかせんえん(おたふく風邪など)

病気・症状の概要

唾液腺には大小いくつかあり、耳の前から下にかけて存在する耳下腺とあごの骨の下あたりに存在する顎下腺が大きなものになります。唾液腺炎とはその唾液腺に炎症を起こした状態の総称です。原因としては口腔内の雑菌が引き起こす細菌性、おたふく風邪の原因となるムンプスウイルスを代表としたウイルス性、唾液腺の中や唾液が通る管(唾液管)に石がつまることによる唾石症、シェーグレン症候群やIgG4関連疾患を代表とした自己免疫疾患などがあります。

検査・治療方法

血液検査で炎症の状態や原因について調べます。唾石症が疑わしいようであればCTで石の存在を確認します。細菌性炎であれば抗菌剤や解熱鎮痛剤の服用で改善していきますが、おたふく風邪をはじめとしたウイルス性の場合では特効薬は存在せず、解熱鎮痛剤による対処療法になります。唾石症の場合は繰り返すので根本的な治療としては石を摘出したり、石の場所によっては唾液腺ごと摘出する手術が必要となります。自己免疫疾患が疑わしい場合においても確定診断には手術が必要となることもあり、その場合は専門施設へのご紹介をさせていただきます。

頸部リンパ節炎けいぶりんぱせつえん

病気・症状の概要

首には100から200個程度のリンパ節があり、お子様や首の脂肪が少ない方は正常でもリンパ節は複数触れることができます。リンパ節が腫れる原因で主なものはウイルスや細菌感染に伴う炎症によるものですが、中には癌(がん)のリンパ節転移や、リンパ節そのものが悪性化する悪性リンパ腫という病気ということもあり注意が必要です。通常のリンパ節炎の場合は痛みを伴うことがほとんどで、のどの痛みとともに腫れることも多くあり、倦怠感や発熱がみられることもあります。

検査・治療方法

触診でリンパ節の腫れの状態を確認します。血液検査で炎症の状態や原因を確認するとともに必要あればCTなどの画像検査を行います。また内視鏡で咽頭や喉頭にリンパ節の腫れの原因がないかどうか確認することもあります。
通常のリンパ節炎であれば抗菌剤や解熱鎮痛剤の服用などの薬物療法が中心となります。腫脹や症状が強い場合は抗菌剤やステロイドの点滴治療を行うこともあり、炎症がさらに重度で周囲に膿が溜まってしまっている場合は切開を伴う外科的な治療が必要となることもあります。また通常のリンパ節炎でない可能性が高く、精査が必要な場合においてはご紹介させていただくことがあります。

顔面神経麻痺がんめんしんけいまひ末梢性まっしょうせい

病気・症状の概要

ある日突然に目が閉じられない、水を飲むと口からこぼれるなど顔面が上手く動かせなくなる病気を顔面神経麻痺と言います。また、顔の表情に関する症状のほか、音が響く、涙が出にくい、耳が痛い、聞こえが悪くなる、めまいがするといった症状を伴うこともあります。顔面神経麻痺を引き起こす原因は様々ですが、ヘルペスウイルスや帯状疱疹ウイルスの再活性化が原因であることが多く見られます。

検査・治療方法

顔面神経麻痺の診断では、聴力検査、耳小骨筋反射検査を行い、顔面神経の分布領域のどこで障害が起きているかを評価します。顔面神経麻痺の治療は、ステロイド剤や抗ウイルス薬、ビタミン剤により神経損傷の原因となっているウイルスの活動を抑え、浮腫による神経圧迫を除く薬物療法が主体です。発症から1週間程度は進行することがほとんどで、改善には時間を要することが多いです。もし末梢性ではなく脳が原因である中枢性を疑う所見があれば、頭のMRI検査や脳外科にご紹介を検討します。また、重症で麻痺が強く残ってしまう場合には手術を検討するほか、後遺症を予防するためのリハビリテーションを行います。

帯状疱疹たいじょうほうしん

病気・症状の概要

子供の頃に水疱瘡にかかった方は、神経の根っこにウイルスが眠っています。ご自身の体力・免疫力が落ちるとウイルスが目を覚まして、神経に沿って帯状に水疱を作り、激しい痛みを伴います。基本的には皮膚科の病気ですが、耳周囲や鼻口にできる場合は耳鼻咽喉科で対応しております。耳周囲や鼻にできるばあいは水疱ができにくいため、激しい痛みが目安になります。口の場合は水疱の代わりに口内炎が複数できます。

検査・治療方法

血液検査を、発症直後と1ヶ月後に行い比較することで検査上確認がとれる場合がありますが、検査での確認は1か月以上かかるためご希望の方にのみ行っております。基本的には症状と視診で判断します。顔面神経麻痺、めまい、難聴があるかたは症状に合わせて聴力検査などを行う場合があります。
初期の痛み止めが不十分の場合、神経痛を残すことがありますので、積極的に痛み止めを行います。また、抗ウイルス薬の内服を行います。神経に麻痺症状のある方は、それに合わせた投薬を行います。

結膜炎けつまくえん細菌感染さいきんかんせん、アレルギー性)

病気・症状の概要

メヤニ、目のかゆみ、眼のごろごろ感、充血、涙目などがおこります。スギ花粉やホコリによるアレルギー性のもの、細菌感染やウイルス感染によるものなどがあります。

検査・治療方法

下まぶたの裏を見て判断します。鼻やのどの診察と併せて診ることで、診断の精度があがります。
アレルギー性であれば抗ヒスタミン点眼やステロイド点眼を使用します。細菌感染であれば抗生剤の点眼を使用します。ウイルス感染(プール熱など)であれば対症療法(かゆいなら抗ヒスタミン点眼など)になります。

その他の病気

当クリニックでは、耳鼻咽喉科のみならず関連する他科疾患も含めて出来る限り総合的に対応させていただいております。耳、鼻、のど、めまいに関するお悩みのほか、何科に受診していいのかわからない症状もご相談に乗らせていただきますし、分かる範囲では初期対応させていただきますので、お気軽に当院にご相談ください。

例えば、喘息も花粉症もあるとなると、施設によっては喘息は呼吸器内科、鼻炎は耳鼻科、結膜炎は眼科と3か所をはしごすることになりますが、当院で総合的にケアしていきます。また、アレルギーになりやすい方は乾燥肌やアトピー性皮膚炎がある場合も多く、スキンケアの指導や塗り薬の処方もさせていただいております。なお、いずれも重症の場合は各専門科にご紹介させていただきます。

また、総合的な診療や西洋医学の補完のために、当院では漢方薬治療を行っております。西洋薬では1症状ごとに薬が増えがちですが、漢方治療は1つの薬であちこちの症状に対応するため、飲んでる薬の数を減らしたい方や、西洋薬の副作用を減らすために活用できます。そして、温める作用や体力・免疫力を高める作用などは西洋薬にはない効能として治療の補完に活躍します。

初めての患者様へ

おしあげ耳鼻咽喉科では、患者様と同じ目線に立った温かい医療を行い、
地域の患者様に、安全で負担の少ない医療サービスの提供を目指します。
耳・鼻・のどの耳鼻咽喉科疾患や、風邪・インフルエンザ等の症状でお困りの方は、一度当クリニックまでご相談ください。
スタッフ共々一丸となって"こころの通う"診療で対応いたします。

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おしあげ耳鼻咽喉科 耳鼻咽喉科・アレルギー科

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